中央アフリカ共和国、ミームコイン「CAR」を発表も情報ページがフィッシングリンクで汚染

中央アフリカ共和国、ミームコイン「CAR」を発表も詐欺疑惑が浮上

中央アフリカ共和国のファスティン＝アルシャンジュ・トゥアデラ（Faustin-Archange Touadéra）大統領は、ソラナ・ミームコイン「CAR」の立ち上げを発表したものの、直後から詐欺疑惑が浮上している。

Today, we are launching $CAR – an experiment designed to show how something as simple as a meme can unite people, support national development, and put the Central African Republic on the world stage in a unique way.

Contract: 7oBYdEhV4GkXC19ZfgAvXpJWp2Rn9pm1Bx2cVNxFpump

— Faustin-Archange Touadéra (@FA_Touadera) February 9, 2025

同大統領の公式Xアカウントにより、政府が「国民を団結させ」「国家の発展を支援する」ために実験的なトークンを立ち上げたと主張したことで、ミームコインは世界的な注目を集めた。

しかし、CARミームコイン発売直後に詐欺疑惑により、0.79ドルから0.19ドルまで価格が70%近く急落し、人気は急落。その背景には、CARトークンがプロジェクトの詳細とトークノミクスが不明瞭なため、ラグプルだとみなされている事がある。WuBlockchainはXに、トークンのサイトは現在アクセスできないと投稿。また、サイバーセキュリティの専門家によると、CARミームコインをリストしている複数の仮想通貨データアグリゲーターが、ユーザーをフィッシングサイトに誘導していることが判明した。

なお、同プロジェクトのXアカウントは停止されており、現時点でウェブサイトはダウンしている。

CARミームコインのウェブサイトとサービスは国営企業が管理

同大統領は長年仮想通貨のファンであることが知られており、エルサルバドルが2022年にビットコインを法定通貨として採用したのに倣っている。

ブロックチェーンへの最新の進出は、国家にとってはるかに利益をもたらす可能性がある。DEXスクリーナーによると、CARトークンの時価総額は8億ドル（約1,215.3億円）を超えており、これは2023年の同国のGDP（gross domestic product：国内総生産）27億6,000万ドル（約4,192.3億円）のほぼ3分の1にあたる。

CARミームコインのウェブサイトとサービスは利用規約によると、中央アフリカ共和国の国営鉱物購入事務所COMIGEMによって管理されている。CAR供給量の25%は「Creators & Company」のために確保されているが、これはおそらくCOMIGEMを指していると思われる。

CARプロジェクトのTelegramグループに悪質なリンクが含まれていた

コインテレグラフによると、 Scam Sniffer の創設者@Funは、CoinGeckoなどの大手データプロバイダーからリンクされたプロジェクトのTelegramグループに悪質なリンクが含まれていることが判明した事を明らかにした。

その後、Scam Snifferから通知を受けたCoinGeckoは、すぐにTelegramの参照を削除。問題のテレグラムのページには偽Safeguardボットが掲載されており、Scam Sniffer はこれをフィッシングツールと特定した。12 月、サイバーセキュリティ企業は、テレグラムの仮想通貨ユーザーを狙った不正なSafeguard検証ボットについて投資家に警告していた。

なお、CARミームコインに結び付けられたフィッシング詐欺はテレグラムに限定されず、CoinGecko 以外の複数のアグリゲーターでも悪質なリンクが見つかっている。