ビットコイン、10万ドル超えの月間終値も9万5000ドルへの調整リスク
ビットコイン(BTC)は、史上初めて10万ドルを超える月間終値を記録したものの、9万5000ドルを下回る「ベアトラップ」に向かう可能性がある。
Cointelegraph Markets Proのデータによると、BTCは2月2日、1月27日以来初めて10万ドルの心理的節目を下回った。
BTC/USD, 1-month chart. Source: Cointelegraph Markets Pro
BTCの下落は、ドナルド・トランプ大統領による中国、カナダ、メキシコからの輸入品に対する関税措置を受け、インフレ懸念が高まる中で発生した。
しかし、Bitget Researchの主席アナリスト、ライアン・リー氏によると、この下落はより広範な調整の始まりとなり、ビットコインが9万5000ドルまで下落する可能性があるという。
「下値では、9万5000ドルのレンジが重要なサポート領域となる。労働市場の動向、FRBの政策予測、市場心理の相互作用が、今後数週間の主なカタリストとなる」と、リー氏はCointelegraphに語った。
ただし、来週発表予定の米国労働市場データが「景気減速」を示せば、2月のビットコイン相場はさらなる上昇の可能性があるとリー氏は指摘している。
米労働統計局(BLS)は、2月7日に米国労働市場レポートを発表する予定だ。労働市場の弱さが示されれば、FRBによる利下げの可能性が高まり、ビットコインにとって「より支援的な環境」となるとリー氏は述べた。
ビットコイン、史上初の10万ドル超えの月間終値を記録
一方で、ビットコインは1月、仮想通貨市場の歴史上初めて10万ドルを超える月間終値を記録した。
ビットコインの1月の終値は10万2412ドルとなり、2024年11月に記録された前回の最高月間終値9万6441ドルを6%以上上回った。
BTC/USD, monthly chart. Source: Cointelegraph/TradingView
一部のアナリストは、現在のビットコインの調整が単なるベアトラップに過ぎないと考えている。人気仮想通貨アナリストのSensei氏は、2月2日のX(旧Twitter)投稿で以下のチャートを共有した。
Bitcoin bear trap, market psychology. Source: Sensei
ベアトラップとは、資産価格の一時的な急落を引き起こす意図的かつ制御された売却行動のことであり、通常は長期的な上昇トレンドの中で発生する。
短期的な調整の可能性があるにもかかわらず、2025年のビットコイン市場は引き続き強気相場が継続すると見られている。特に、米国で2024年1月11日に取引開始されたスポット型ビットコインETFが、わずか1年で1,250億ドルの運用資産規模を突破したことが、その強気材料となっている。
2025年のビットコイン市場サイクルについて、アナリストの予測は16万ドルから18万ドル超まで幅広くなっている。
Eric Trump Explains How His Dad Could Propel BTC to $1M. Source: YouTube
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