1月8日、ビットコイン（BTC）の価格が心理的な節目である10万ドルを下回ったことで、投資家が米国上場の現物ビットコイン上場投資信託（ETF）から合計5億7000万ドルを引き出した。さらにBTC価格下落で清算が急増した。

ファーサイドのデータ によれば、現物ビットコインETFでは5億6910万ドルの資金流出が記録され、これは同ETFの開始以来2番目に大きい日次純流出額となった。なお、昨年12月19日に記録された6億7190万ドルの流出額よりも約1億ドル低い額となった。

この日の純流出額の約45％にあたる2億5870万ドルは、フィデリティ・ワイズオリジン・ビットコインファンドによるもので、同ファンドにとって過去最大の日次流出額となった。

過去24時間で清算額も増加

一方、 CoinGlassのデータ によれば、過去24時間で仮想通貨市場全体から約5億2100万ドルが清算された。

ビットコインは一時9万2500ドルまで下落 現物ETFからの流出額は過去2番目の大きさに image 0

A total of $521.02 million was liquidated from the crypto market. Source: CoinGlass

これは、ビットコイン価格が一時的に9万2500ドルまで下落したことによるものだ。ビットゲットリサーチのリードアナリストである ライアン・リー氏 によれば、BTC下落の主な原因は、2025年に向けた米連邦準備制度理事会（FRB）の金融引き締めへの懸念が高まったことにある。

「ビットコインの下落は、主に米国経済の強い指標がさらなる利上げの可能性を示唆したことによる」とリー氏は指摘した。

それでも、仮想通貨市場全体のセンチメントは大幅には悪化していないと見られる。

仮想通貨の恐怖貪欲指数によると、現在の市場感情は「貪欲」にあたるスコア69で、30日前に記録された「極度の貪欲」のスコア78から9ポイント下がったのみだ。

ビットコインは不確実なスタート

一部のトレーダーは、ビットコインの価格変動から結論を出すのはまだ早計だと指摘している。

1月9日、ダーン・クリプト・トレード氏は「まだ何も結論づけられない。特に昨年12月にトレンドが崩れたことや、年初は一般的に非常に荒れやすいことを考えるとそうだ」と Xで述べた 。

同氏は、ビットコインが今月初めに「局所的な高値」として10万2500ドルをテストしたものの、1月8日には9万2500ドルまで後退し、新たな月次安値を記録したと指摘している。「ここまでのところ、非常に不確実な年初となっている」と同氏は述べた。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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