ビットコイン2024年取引額、19兆ドルに到達｜前年比の2倍越え

ライオットプラットフォームズのピエール・ロシャール・リサーチ担当副社長は5日、2024年のビットコイン（BTC）ネットワークの取引総額が19兆ドルを突破し、前年の8.7兆ドルから2倍以上に増加したと 発表した。

同氏は、 ビットコイン が価値保存と決済手段の両面で有効性を証明したと分析。2021年に記録した47兆ドルの最高値から2年連続で減少していた取引量が、一転して増加に転じていることを指摘している。

2024年のビットコイン相場、ETFとトランプ再選で最高値更新

2024年のビットコイン市場は、米国での現物ETF承認とトランプ前大統領の再選を追い風に、史上最高値となる10万8000ドルを記録した。1月のETF上場と4月の半減期イベント、機関投資家の参入増加、さらにトランプ氏の勝利が重なり、年間を通じて強い上昇トレンドを維持している。

現在のビットコイン BTC -0.20% 価格は9万8151ドルを記録。24時間の取引高は約206億ドルで、時価総額は1.94兆ドルに到達した。市場センチメントは強気派が79%を占め、弱気派は21%にとどまっている。

ハッシュレートが1000エクサハッシュを突破、米中のシェア争いが激化

ネットワークの安全性を示すハッシュレートは、2025年1月3日に1000エクサハッシュという新記録を達成した。その後、775エクサハッシュまで低下したものの、依然として高水準を維持している。

米国拠点のマイニングプールは、ファウンドリーUSAとMARAプールを中心に全体の38.5%以上のシェアを確保。過去最大となる市場占有率を記録した。一方で、中国拠点のプールが依然として過半数を占める状況が続いており、両国の競争が激化している。

仮想通貨マイニング の特性上、VPNによる位置情報の秘匿化や、世界中に分散した個人マイナーの存在により、実際の地理的分布の把握は困難を極めているのが実情だ。

特に、マイニングプール運営者は特定の国に本社を置いていても、実際のハッシュレートは世界中の個人マイナーから提供されているケースが多いとされる。

この結果、ビットコインは価格面だけでなく、取引量やネットワークの安全性においても着実な成長を遂げた。2025年は機関投資家のさらなる参入と、ETFの本格的な運用開始による市場の成熟化が注目されている。