仮想通貨マイニング企業ライオット・プラットフォームズが、12月10日から12日の間に約5億1000万ドル相当のビットコイン（BTC）を購入した。これにより、同社のビットコイン保有総額は約17億ドルに達した。13日付の規制当局への提出資料で明らかになった。

ライオットを巡っては、アクティビストのスター・ボード・バリューがライオットに「重要な持分」を取得したとも報道されている。ウォール・ストリート・ジャーナルの 12日の報道 によると、スター・ボードはライオットに対し、ビットコインマイニング設備の一部を人工知能（AI）モデル向けに転用するよう提案した。

ライオットはWSJに対し、「すべての株主に価値を創出することに尽力しており、スター・ボードとの建設的な対話を通じて共通の目標を達成することを楽しみにしている」とコメントした。

AIへの事業転換

AIモデルの計算能力需要が急増している中、電力供給能力と大規模なデータセンターを持つビットコインマイナーは、この市場に適応する能力を持つとされる。

ヴァンエックのデジタル資産リサーチ部門責任者マシュー・シーゲル氏によると、「シナジーはシンプルだ。AI企業はエネルギーを必要とし、ビットコインマイナーはそれを持っている」と、8月16日付のレポートで 述べた 。

ヴァンエックは、ビットコインマイナーがAIビジネスに転向した場合、総額370億ドル近く時価総額が増加する可能性があると分析している。特にライオットは、AI向けサービスに注力することで48億ドル以上の時価総額を得られる可能性があると推定している。この数字は、12月13日時点での同社の時価総額44億ドルを大幅に上回る。

仮想通貨マイニング企業ライオット 5億ドル以上のビットコインを購入 image 0

Source: bitcointreasuries.net

ビットコイン購入の拡大 

一方で、投資家は大量のビットコインを保有するビットコインマイナーを評価している。

12月10日、JPモルガンのアナリストは、ライオットを含む4つのビットコインマイニング株の目標株価を 引き上げた 。これは、各企業の保有BTCの価値を反映したものとされる。

JPモルガンのアナリストは、「これまで、ビットコインマイナーの評価は各オペレーターの4年間の収益機会に基づいていた」と述べ、さらに「土地や電力資産の価値、ならびにビットコインを保有することによるプレミアム（HODLプレミアム）を評価モデルに組み込んだ」と説明した。

2020年以降、 マイクロストラテジー は共同創業者マイケル・セイラー氏の主導のもと、企業の財務戦略の一環としてビットコインを購入してきた。この戦略は、ビットコイン価格が上昇を続け、今月初めに1BTCあたり10万ドルを突破する中で成功を収めた。

2020年以降、マイクロストラテジーの株価（MSTR）は約2500%上昇し、NVIDIAを除くほぼすべての大手公開企業を上回るパフォーマンスを記録している。

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