ビットコイン価格が半減期後から11%下落、これまでのサイクルとの違いは？

過去数日間、ビットコイン価格は急激に下落しており、4回目を迎えた半減期後に上昇すると予想していた一部の人々を不安にさせている。

実際、4月20日午前0時9分（UTC時間）に発生した半減期以降、ビットコイン価格は11%下落した。

半減期当日にはビットコインは64,000ドル前後で取引された。半減期直後、ビットコインは短期的に上昇し、4月22日には67,000ドルを超えた。しかし、それ以降は徐々に売られ、5月1日に57,000ドルを割り込んだ。記事稿執筆時点では、ビットコインは57,362ドルで取引されており、過去24時間で約7％、過去30日間で17％以上下落している。

Bitcoin price chart from Apr 20, 2024 to May 1, 2024. Source. CoinGecko

半減期後のビットコイン価格の急落は、過去の半減期後と同様に、イベント後に上昇を開始すると予想していた人々を驚かせたかもしれない。ビットコインの半減期は歴史的に、イベント後約1年後に本格的な上昇局面を迎えている。例えば、2016年の半減期後にはビットコインは17ヶ月で約3,000%上昇し、2017年12月には史上初めて2万ドルという大台を突破した。

しかし、現在進行中のサイクルは、これまでの半減期の特徴とは大きく異なっている。その違いの1つは、ビットコインが4回目の半減期の前に異常な強気相場を経験し、その直前に史上最高値を更新したことだ。このような価格の軌跡は、ビットコインの歴史上、過去に例がない。

「今回のビットコインの半減期でユニークなのは、半減期に至るまでの驚異的な強気相場と値動きだ。最近の調整を考慮しても、ビットコインは年初来で依然として35%上昇している」とクオンタム・エコノミクス創業者のマティ・グリーンスパン氏はコインテレグラフに語った。

グリーンスパン氏は、現在のビットコイン価格の下落は、ある程度予想されていたものであり、株式市場の低迷や経済状況を踏まえた上で、次のように語った。

「FRBのさらなる政策変更の予想と、株式市場で起きていることを考えれば、ビットコインの現在の値動きはそれほど驚きではない。とはいえ、今後数日で状況が変わる可能性もある」

一部の仮想通貨アナリストは、以前から4回目の半減期後にビットコインが下落すると予測していた。2024年3月、JPモルガンのアナリストは、イベント後にビットコインが42,000ドル近くまで下落する可能性があると主張していた。

10xリサーチのCEO兼ヘッドアナリストであるマルクス・ティーレン氏によると、ビットコインは52,000ドルまで下落する可能性があるという。ティーレン氏は、最近の上昇の主な要因は、ビットコインETFへの資金流入だったが、過去1ヶ月でその流入は著しく鈍化したと指摘した。

Source: Markus Thielen

投資リサーチャーのリン・アルデン氏を含む一部のアナリストは、2024年に半減期や米国ETF以外にも多くの要因が重なりビットコインが最高値を更新すると 主張している 。