ビットコインのハッシュ価格が2023年10月以来の安値に下落｜マイナーの利益を圧迫

ビットコイン半減の日に記録的な収益を上げたマイナーたちは、今、新たな現実と直面している。それは、高止まりするネットワークハッシュレートと低下する収益による利益圧迫だ。

ハッシュ価格と呼ばれる、1ハッシュあたりの平均収益は、2023年10月以来の低水準に落ち込んでいる。仮想通貨分析会社クリプトクオントによると、ハッシュ価格は4月初旬の約0.12ドルから半減期後の0.07ドルまで下落し、半減期当日の0.19ドルのピークから大きく下落した。

半減期により、マイナーのブロック報酬は6.25BTCから3.125BTCへと半減された一方、マイナーの運営コストは依然として高止まりしている。クリプトクオントのジュ・ギヨンCEOは、半減期後にアントマイナーS19 XPsを使用したマイニングコストは4万ドルから8万ドルに増加すると推定している。

報酬の減少にもかかわらず、半減期後もネットワークハッシュレートは安定しており、ビットコインの現在の価格ではBTCマイニングはまだ収益性があることを示唆している。Cointelegraph Markets Proによると、ビットコインは4月19日以降64,000ドル台を維持している。

「半減期がネットワークハッシュレートに与える長期的な影響はまだ判断できないが、マイナーは半減期前と同じペースで操業を行っているようだ」とクリプトクオントはレポートで指摘している。半減期後もネットワークハッシュレートは617EH/sで横ばい状態だ。

半減期当日は、トランザクション手数料がマイナーによって生成された総収益に対して記録的な高水準に達した。半減期当日のトランザクション手数料は総収益の75％を占め、約8000万ドルに相当した。その後、総収益の約35％へと減少している。

現時点では安定しているように見えるが、ハッシュレートとマイニング活動全体への長期的な影響はまだ変化する可能性がある。過去には、半減後の時期にマイナーが運営コストの高騰により市場から撤退するケースがあった。ビットコイン価格の動向や電気料金の変化などの要因は、マイニング事業において重要な役割を果たす可能性が高い。