フィデリティのビットコイン上場投資信託（ETF）が新たな記録を樹立し、2つの米国の伝統的金融アドバイザーから合計4000万ドルの投資を引き付けた。

ブルームバーグのアナリストである エリック・バルチュナス氏 によると、レガシー・ウェルス・マネジメントとユナイテッド・キャピタル・マネジメントがそれぞれ2000万ドルをフィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド（FBTC）の株式に投資し、ファンドの主要株主に名を連ねた。

レガシー・ウェルス・マネジメントは3億5900万ドル以上、ユナイテッド・キャピタル・マネジメントは4億3600万ドル以上を運用している。これらの数字は、2024年第1四半期に資産運用会社が米証券取引委員会（SEC）に提出した書類からのものだ。

フィデリティのビットコインETF 伝統的な金融アドバイザー企業からの投資引き付ける image 0 Source: Eric Balchunas

投資調査会社フィンテルのデータによると、ビットコイン（BTC）はそれぞれのファンドのポートフォリオの6％と5％を占めている。

バルチュナス氏は、これらの数字が伝統的投資家の間での採用が進んでいることを示していると考えている。彼はユナイテッド・キャピタル・マネジメントに言及し、「これはベビーブーマー世代そのものだ」と指摘した。「長期的な採用を期待している人々にとっては素晴らしい光景であり、懐疑派にとっては絶対的な悪夢だ」と付け加えた。

しかし、最近の開示は、伝統的投資家のビットコインETFへの参加に関する懸念を引き起こしている。ビアンコ・リサーチの創設者ジム・ビアンコ氏は、第1四半期のデータを「失望」と表現した。「未実現利益は急速に減少している」と彼はETF投資家の利益と現在のビットコイン価格を指して付け加えた。

フィデリティのBTCファンドは、運用資産額でビットコインETFの中で2番目に大きく、執筆時点で100億ドル以上を有している。これはブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト（IBIT）に次ぐもので、IBITは180億ドル以上を保有している。

伝統的投資家の間での採用が進み、新規参入者が増えているにもかかわらず、ビットコインETFの需要は減速している。クリプトクアントのキ・ヨン・ジュCEOは、BTCファンドの需要が3月のピーク以来停滞していると 指摘した 。4月15日には、ビットコインETFが3670万ドルの純流出を 経験した 。ファーサイド・インベスターズによると、4月12日と4月15日にはグレイスケールとブラックロックのみがプラスの流入を記録し、他のすべてのファンドは流出を見たという。