仮想通貨投資商品が2週連続で資金流出　コインシェアーズがレポート

デジタル資産投資会社コインシェアーズのデータ によると、仮想通貨ファンドへの投資が2週連続で減少し、4月15日から19日の間に2億600万ドルが流出した。

ビットコイン（BTC）ファンドでは先週に1億9200万ドルが市場から流出した。これは、半減期イベントを控えた動きだ。イーサリアム（ETH）の投資商品も3400万ドルの流出となり、6週連続のマイナスフローを記録した。ブロックチェーン株式への投資も減少しており、このセクターは11週連続の流出を記録し、総額900万ドルの流出となった。

コインシェアーズによると、この下落トレンドは、米国の利上げに対する投資家の懸念が原因である可能性が高い。これにより、仮想通貨のようなボラティリティの高い資産と比較して、リスクの低い金融商品が魅力的になる可能性がある。

経済状況が合致すれば、米連邦準備制度理事会（FRB）が2024年半ばに金融政策を緩和すると予想されていたが、最近のインフレデータはそれらの希望を減退させた。3月の消費者物価指数（CPI）は3.5%上昇し、3か月連続で予想を上回り、金利引き下げが2025年まで現実にならないかもしれないことを示している。フェデラルファンド金利は現在5.25%から5.50%の間にある。

「データは、ETP/ETFの投資家の関心が低下しており、FRBが予想より長く高金利を維持する可能性があることを背景にしている」とコインシェアーズは指摘している。

ビットコインETFの取引量はわずかに減少し、180億ドルとなった。しかし、ビットコインファンドの流出は、ビットコインを空売りする機会とは見なされていない。コインシェアーズによると、この傾向は、投資家がボラティリティから離れているが、必ずしもビットコインの価格が近いうちに暴落すると予想しているわけではないという。

ビットコインETFへの流入は、3月のピーク以降から大幅に減速している。一方で資産運用額で最大のETFであるブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト（IBIT）は、4月19日までに14億ドルの流入を引き付け、今月も投資家の関心を維持している。