メカニズムキャピタルの共同創設者であるアンドリュー・カン氏は、動物やシンプルなジョークに基づいた従来のミームコインよりも、文化的な価値観に基づいたミームコイン、いわゆる「カルチャーコイン」の方が、このサイクルでより大きな収益性を上げられる可能性があると指摘している。

4月7日付のXへの 投稿 でカン氏は、政治、ブランド、宗教、ライフスタイルなどの文化的価値を中心としたカルチャーコインは、ドージコイン（DOGE）やシバイヌ（SHIB）のような従来のミームコインよりもはるかに「バイラル」になる能力があると述べた。

「強い価値観とアイデンティティを持つコミュニティは、自然と他の人々を自分の信念に改宗させ、自分たちのライフスタイルの好きなところを公に示そうとする。彼らは本質的に拡散しやすいのだ。」

「これらのコミュニティのイデオロギーは、政治、宗教、消費財、スポーツ、ライフスタイルなど、純粋に一つだけであることもあれば、すべて混合されていることもある。」とカン氏は付け加えた。

仮想通貨VCが文化的ミームコインである「カルチャーコイン」の収益性を主張 image 0 Source: Andrew Kang

カン氏は、ソラナ基盤の2つのミームコインであるJeo Boden (BODEN) とDoland Tremp (TREMP) を、「反ウォーク、反バイデンの右派的な見解」を持つコミュニティから急速に成長したカルチャーコインの例として挙げている。

BODENは3月9日のローンチ以来、700,000%以上の成長を遂げている。コインゲッコーのデータによると、記事執筆時点で時価総額4億7,300万ドル、時価総額191位まで上昇した。

仮想通貨VCが文化的ミームコインである「カルチャーコイン」の収益性を主張 image 1 Boden price action since inception. Source: CoinGecko

ドナルド・トランプ氏をパロディーにしたミームコインであるDoland Tremp (TREMP) も2月27日のローンチ以来、著しい伸びを見せているが、Jeo Bodenほど注目を集めていない。Birdeyeのデータによると、現在の時価総額は7,300万ドルとなっている。

政治以外の分野では、カン氏は、成功した消費財ブランドをモチーフにしたミームコイン、具体的には彼の会社が投資しているZYNとMOUTAIが、ブランドの「サーキュラーエコノミー」の中で恩恵を受ける可能性があると示唆している。

「動物をモチーフにしたコインと比較して、消費財ブランドをモチーフにしたコインは、そのブランドに関連するライフスタイルを活用することで、さらに拡散しやすくなるという利点がある。」

結局のところ、カン氏はミームコインへの投資は通常の資産への投資とそれほど変わらないと指摘。「最も値上がりする資産（株、不動産、金属、コインなど）は、単純に人々が最も信じられる資産だからだ」と話した。

しかし、ミームコインが業界に与える影響については、仮想通貨業界の専門家たちの意見は分かれている。

ビットメックスの共同創設者であるアーサー・ヘイズ氏は、ミームコインはそれぞれのブロックチェーンネットワークにとって「プラス」であると考えている。一方、ミームコインは、ブロックチェーン技術の創設理念を裏切る、危険で投機的な混乱だと主張する人もいる。

ただ、ミームコインは今年第1四半期、仮想通貨の中で最も収益性の高い分野となった。コインゲッコーの 市場レポート によると、今年第1四半期にホルダーが獲得した平均利益率は、10の主要なミームコインで1,312.6%だ。

コインゲッコーのアナリスト、リム・ユー・チェン氏は、「ミームコインは、今年第1四半期に2番目に好調だった現物資産（RWA）トークンよりも4.6倍、最も収益性が低かったレイヤー2よりも33.3倍収益性の高い分野となった。」と述べた。