分散型レンディングプラットフォームのアーベ（Aave）で、保有者に手数料を分配する「フィー スイッチ」の導入が検討されていると、Aave Chan Initiativeの創設者であるマーク・ゼラー氏が 明らかにした 。

ゼラー氏は、アーベDAO（アーベプラットフォームを運営するコミュニティ主導の分散型自律組織）の現在の純利益が年間約6000万ドルであることを指摘した上で、「来週、『フィー スイッチ』の活性化の温度測定を行う」と述べた。

アーベは、イーサリアム基盤の仮想通貨レンディングプラットフォーム。借り手は、ある仮想通貨を担保として別の仮想通貨で融資を受けることができる。AAVEトークンの保有者がアーベDAOを形成し、ガバナンスを行っている。

ゼラー氏は以前Xへの投稿で、アーベのステーカーに対して手数料を導入する可能性を示唆していた。3月16日には、「安全モジュールの新しいイテレーションでは、ステーカーへの手数料分配を提案する」と投稿している。

「フィー スイッチ」は通常、システムやプラットフォーム内にある機能またはメカニズムであり、特定の手数料や料金を有効または無効にできる。分散型金融（DeFi）プロトコルであるアーベの場合、フィー スイッチによって、取引やその他の活動から収集された手数料をトークン保有者や参加者に分配できる。

フィー スイッチにより、ガバナンスはプラットフォームのニーズや目的に基づいて、手数料関連のポリシーを制御および調整する。アーベDAOは最近、ステーブルコインGHOのペグ維持のために、ステーキング手数料の変更を承認した。

一方、4月5日には、アーベDAOでDai（DAI）の担保制限について議論された。リスク管理アドバイザーのChaos Labsは、マーク・ゼラー氏が提案した75％削減に対して、Daiのローン担保価値比率（LTV）を12％削減する提案を行った。

アーベは以前に、DAIのLTVを0％に設定する提案を発表した。さらに、この提案では、Merit Round 2以降、MeritプログラムからsDAIインセンティブを削除することを推奨している。これは、メーカーDAOのD3Mプランに対抗し、DAIの信用枠を月間約6億DAIに引き上げる動きだ。

一方、分散型取引所ユニスワップは、4月中旬に温度測定が成功したことを受け、独自のフィー スイッチ提案の準備を進めている。