ビットコインが最高値を更新した後に価格が下落したことで、過去24時間に3億6100万ドル（約532億円）相当のレバレッジ取引が清算された。

3月12日にビットコイン（BTC）は新たな最高値7万3050ドルを記録した後、7万ドルを下回った。仮想通貨取引・情報プラットフォームの コイングラスのデータ によると、価格変動により、ロングポジション--つまり価格上昇を予想していた取引が清算され、2億5800万ドルが消し飛んだ。ショートポジションは1億300万ドル以上が清算された。

これは3月5日にビットコインが前回の最高値約6万9000ドルを記録した後に6万800ドルまで下落した際以来、最大のロングポジションの清算だ。

ビットコイン価格の乱高下 過去24時間で530億円相当のレバレッジ取引が清算 image 0 Daily cryptocurrency short and long liquidations over the last six months. Source: Coinglass

コインゲッコのデータ によると、今回の価格変動はそれほど激しくなく、3月12日の最低値6万9365ドルと最高値7万2733ドルの間でビットコインの価格は4.85％しか変動しなかった。その後ビットコインは7万1400ドルで落ち着いている。

10xリサーチの広報担当者はコインテレグラフに対し、ボラティリティの増加はトレーダーが価格調整を予想しているためだと語った。「ETF取引が始まる米国の取引時間中にビットコインが上昇しなかったため、トレーダーは価格調整が起こる可能性について神経質になっている」と指摘。「同時に大きなFOMO（取り残されることへの恐怖）が進行中で、これが意味するのは上昇が続くかもしれないということだ」と付け加えた。

10xリサーチはまた、3月9日と10日の週末に先物の未決済建玉が5％増加したことを指摘し、これはタイトなストップが設定されていたのではないかとみている。

ビットコインとイーサリアム（ETH）は過去24時間で最も多くの清算が行われ、それぞれ1億630万ドルと7330万ドルに上った。ソラナ（SOL）、ドージコイン（DOGE）、ビットコインベースのミームコインであるオルディ（ORDI）も大きな清算を見た。

ビットコイン価格の乱高下 過去24時間で530億円相当のレバレッジ取引が清算 image 1 Cryptocurrency liquidation heatmap over the last 24 hours spanning March 11-12. Source: Coinglass.

仮想通貨取引所OKXでは最も多くのショートとロングの清算が行われ、合計で1億5200万ドルに上った。一方、バイナンスのトレーダーは合わせて1億2840万ドルの清算があった。

翻訳・編集　コインテレグラフジャパン